『クオリティファクタと減衰係数の関係』 図を再掲

 制御工学的観点から見たアナログ・フィルタの特性 – クオリティファクタと減衰係数の関係 –

について,グラフがまったく見えないので,グラフだけでも再掲しておく.
内容についての詳細は,上記記事を参照してほしい.

2次遅れ系の標準形(静的ゲイン=1)は以下のように表される.

                  ωn2
伝達関数:G(s) = ——————–——————–
             s2 + 2ζωns + ωn2

一方,2次のローパスフィルタ(以下LPF;Low-Pass Filter)を考えたとき,
2次のLPFにおける伝達関数は,以下のように書ける.

                  ωn2
伝達関数:G(s) = ———————–——————–
             s2 + (1/Q)ωns + ωn2

上記の通り,2つの伝達関数を見比べれば分かるように,
クオリティファクタとは,減衰係数と等価なパラメータに他ならず,
二つのパラメータには,下記の等価式が成り立つ.

 1/Q = 2ζ  ⇔  Q = 1 / 2ζ

つまり,Qを大きくするということは,減衰係数ζを小さくするということであり,
クオリティファクタQを小さくするということは,減衰係数ζを大きくすることである.

特に,Q=∞のとき,減衰係数ζ=0であり,完全持続振動となる.

そして,制御工学でよく用いられるζ=1,つまり臨界制振状態のとき,
クオリティファクタ Q = 1 / 2となる(これは3次のバタワース・フィルタのとき).

しかしながら,フィルタを勉強していると,
クオリティファクタ Q = 1 / 2というのはあまり出てこず,
クオリティファクタ Q = 1/√2という値で議論されることが多い.
(ちなみに,クオリティファクタを減衰係数に置き換えると,
2次のバタワース・フィルタのときζ = 0.707,
3次バタワース・フィルタのときζ = 0.500)

まあ・・・その理由は,

 制御工学的観点から見たアナログ・フィルタの特性 – クオリティファクタと減衰係数の関係 –

で.

話がそれたけど,上記伝達関数からステップ応答・ボード線図を求めると,下図になる.
(計算を簡略化するため,例によって固有振動数ωn = 1とする)

ステップ応答


ボード線図


横軸はステップ応答の場合,ωnt(ωn=1)であり,
ボード線図の場合はω/ωnn=1)で規定される.

判例G0~G20は,それぞれζ = 0, 0.2, 0.4, …, 1.0, 1,5, 2.0と対応している.
ζ = 0のとき(Q=∞のとき),完全持続振動となり,
ステップ応答・ボード線図においてもそれがよく分かる.

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